Photo by Aleksandar Gospić

海を航海する人々、クロアチアを航海する人々

いにしえの伝説の数々が繰り広げられたのと、まったく同じ海をセーリングするのは、どんなだか、想像してみてください。オデュッセウスと聖パウロの二人の船が難破し、避難暮らしを強いられたのは、類いまれなるムリェット島、リチャード獅子心王の難破先は、さらに南のロクルム島。マルコ・ポーロが、生まれ故郷のコルチュラ島から大冒険に出発したとき、帆を上げたのと同じ場所で、あなた自身も航海の帆を張ったり、ギリシャ神話の神々が戦いを繰り広げている間に創造され、神話の英雄イアーソーンが、伝説の黄金の羊の毛皮を届ける舞台となったイストゥラ半島周辺の島々が浮かぶ海域を、ナビゲーションしてください。

ポレチュ、ザダル、シベニク(二つも!)、トゥロギール、スプリット、スタリ·グラードやドゥブロヴニクなど、停泊地からすぐの場所に、十を越えるユネスコ世界遺産を誇るカルチャーあふれる海域でのセーリングを想像してみてください。ワインづくりの伝統が千年以上もさかのぼり、130以上ものブドウの固有品種がある国に思いをはせ、魅惑の赤ワイン、プラヴァツ·マリPlacac Maliを味わいに、ペリェシャツ半島のブドウ園へ帆を進めてください。数多くのブドウの固有品種は、特定の島だけで育っています。例を挙げると、コルチュラ島のポシップPošip種とグルクGrk種、フヴァール島のボグダヌシャBogdanuša種や、ダルネクシャDarnekuša種、プルチュPrč種、クチュKuč種とメクヤMekuja種、ヴィス島のヴガヴァVugava種、ショルタ島のドブリチッチDobričić種、クルク島のジュラフティナŽlahtina種など。このほかにも、ジンファンデル種の元祖の生まれ故郷カシュテラKaštelaを訪れたり、国際的な評価も高いマルヴァジアMalvazija種や、イストゥラのテランTeran種をご賞味ください。

Rizman d.o.o.

地中海式食文化がユネスコ無形文化財として保護され、ゆたかなアドリア海が極上のシーフードを生み出す地、そしてはるか昔の時代のふるさとへ戻れる場所をセーリングしている姿を思い描いてみてください。数え切れないほどの島々を巡りながら、ボートにもどってこうしたシンプルな喜びを味わったり、アドリア海のあちこちの小さな入江に隠された珠玉のグルメを見つけたりしてください。たとえば、コルナティ諸島の入江のひとつ、水も電気もフェリー航路もないジュトZut島では、ハリウッドでもトップレベルのセレブたちがこぞって訪れるシーフード・レストランがあるのです。また、コルナットKornat島では、スローフードの真骨頂、かの有名なパグ産ラム肉を味わうこともできます。

Maja Danica Pečanić

行く先々のあちこちで、めくるめく野生生物世界と自然美にかこまれたセーリング体験を想像してみてください。国土の10%以上が、国立公園や自然公園で占められ、ムリェットや、クルカ、パクレニツァ、コルナティにブリユニなどの国立公園をはじめ、クロアチアでも有数の美しいスポットの数々は、ボートで訪れることができるのです。ブリユニ国立公園は、かつての大統領の夏の別邸があった場所。その当時招かれた60を超える国家元首たちが、旧ユーゴスラビア大統領に寄贈したみごとな動植物のコレクションはいまだ現存し、現実とは思えないようなワイルドライフ体験を楽しむことができます。それよりもっと地元固有の自然に興味があるなら、ツレス島にあるシロエリハゲワシの保護区域への訪問は、きっと思い出に残る体験となることでしょう。

Ivo BIočina

この魔法のセーリング・パラダイスの、どこにクルーザーを停泊しましょうか?もしかして、どの島も似たりよったりだと思っていませんか?とんでもない!クロアチアでは、島の数が多いだけでなく、それぞれの島の多様性にも、目を見張るものがあるのです。一例をあげると、バイタリティーの島で、三千年ものアポクシュオメノス像を誇るロシニュLošinj島訪問、ズラリンZlarin島ではサンゴのお土産ショッピング、ヴィスVis島やラストヴォLastovo島では隠された潜水艦基地へのセーリング、ブラーチュBrač島では、ホワイトハウスでも使われている石材見学、スヴェティ(聖)クレメントSveti Klement島では、樹木園やアートギャラリー、そして国内で一番低地にあるブドウ園(海抜ほんの1メートルのみ)を訪問、フヴァールHvar島ではヨーロッパ最古の公共シアターを訪れ、クラパニュKrapanj島の天然スポンジやズラリン島のサンゴを求めてダイビング体験など、よりどりみどりです。

Tomislav Radica

千を超える島々と無数のセーリングの思い出の数々…うれしいのは、もう夢に思いえがく必要がないこと。だって、その国はもうここに存在しているのですから。

Ivo Biočina

クロアチア、発見すべき島々がいっぱい。夢のセーリング休暇が待っています。